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2026年にサイバー攻撃で診療が止まった病院4件:何が止まり、患者・医療機関は何をすればいいか
2026年、米国・ベルギー・日本でサイバー攻撃により診療が止まった病院が相次いだ。各病院の発表を並べると、入院と救急はダウンタイム手順(システムが止まったときに紙などで業務を続ける手順)で続いたのに、外来・化学療法・院内薬局・予約の電話・患者ポータル・救急車の受け入れといった、患者の自宅や救急隊など病院の外とのやり取りに関わる機能が止まっていた。ダウンタイム手順は病棟だけでなく、こうした外とのやり取りの機能についても決めておく。侵入口は医療機器の保守用VPN装置のような、医療情報システムと意識されにくい機器にもある。患者は公式サイトで状況を確かめ、急ぐ薬は専用窓口へ、病院を名乗る不審な電話には応じない。
VPN機器はランサムウェアの主な侵入口:デジタル庁GSS事案から考えるリモートアクセスの守り方
VPN機器はインターネットから組織の内部ネットワークへ接続するための機器で、国内のランサムウェア被害でも侵入経路の約3分の2を占める、最も多い侵入経路。デジタル庁GSSの事案も、VPN機器の脆弱性で侵入され、保守運用担当者のアカウントで大量のファイルにアクセスされた。当サイトの結論:VPN機器を持つかどうかは、更新し続けられる体制があるかで決める。対策は、パッチの速さ、侵入された後の権限の狭さ、大量アクセスの検知の3点で考える。
大阪急性期・総合医療センター ランサムウェア事件(2022)— 委託先VPNから侵入、医療のBCP
侵入口は病院本体ではなく、給食委託事業者のリモート保守用VPN機器の脆弱性放置と、流出済み認証情報の悪用だったと調査委員会報告書は指摘している。病院と委託先が常時接続していた構成、サーバ/PCで共通のパスワード、全ユーザーへの管理者権限、電子カルテ系のアンチウイルス未導入、ネットワーク分離不足が重なり、被害が電子カルテ全体に波及。外来・手術・救急が制限され、完全復旧まで2か月強を要した。あなたの環境では、委託先の接続を『自分の攻撃面』として扱い、外部公開VPNの更新、認証情報の使い回し廃止、最小権限、分離、そして医療BCP(紙運用と復旧訓練)で守る。
つるぎ町立半田病院 ランサムウェア事件(2021)— VPNの未パッチCVEと、本番と一緒に暗号化されたバックアップ
侵入口は、外部公開のVPN装置の既知脆弱性(CVE-2018-13379)を未パッチで放置し、流出済みの認証情報が使えた点だと有識者会議報告書は指摘している。加えて、短いパスワード・アカウントロックなし・利用者が管理者権限という内部の弱さで、院内の他の端末へ被害を広げる(横展開)のが容易だった。決定的だったのは、本番とバックアップが同一ネットワークにあり両方が暗号化されたこと。バックアップが『隔離・オフライン』でなければ、いざというとき復旧の頼りにならない。電子カルテ復旧まで約2か月。あなたの環境では、外部公開VPNの迅速な更新、流出認証情報の失効と使い回し廃止、そして3-2-1+オフラインのバックアップで守る。
カプコン ランサムウェア事件(2020)— 旧型VPN装置はなぜ突かれたか、二重恐喝への防御
侵入口は、新型に置き換えたのに廃止されず北米子会社に残っていた『旧型の予備VPN装置』。そこから社内ネットに侵入され、データを窃取された後にランサムウェアで暗号化された(二重恐喝)。最大約39万人分の個人情報が漏洩の可能性(カード情報は含まず)。カプコンは支払いを拒否し、バックアップから復旧、透明に開示した。あなたの環境では、使わない機器を廃止し、境界機器をパッチし、窃取と暗号化の両面(セグメント化・検知・バックアップ)で備える。