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セキュリティ対策

BitLockerを解除(無効化)する方法:先に「一時停止で足りるか」を決め、回復キーを控えてから

BitLockerやデバイスの暗号化を解除(無効化)する手順を、Windows 11 Pro(BitLocker)とHome(デバイスの暗号化)に分けて解説。BIOS更新なら解除ではなく一時停止で足りること、解除にかかる時間、PC売却時は解除ではなくリセットでデータを消すことを、Microsoftの公式情報にもとづいて説明します。

公開日 2026-10-06 更新日 2026-10-06 最終確認 2026-10-06 17分で読める

対象:自分のWindows PCでBitLocker(またはHomeの「デバイスの暗号化」)を解除したい方。部品の交換やBIOS更新の前、回復キーの画面が何度も出る、PCを手放す、といった理由でこのページに来た方を想定しています。手順はMicrosoftの公式ドキュメントにもとづいています。

始める前に:回復キーをPCの外に控える

解除の途中や、中断して再起動したときに、回復キーの入力を求められることがあります。回復キーはMicrosoftアカウント(aka.ms/myrecoverykey)で確認できる場合が多いので、番号を紙に書くか、別の端末で見られる状態にしてから作業してください。Microsoftサポートは、失われた回復キーを取得・提供・再作成できないと明言しています。探し方は BitLocker回復キーの確認方法 にまとめています。

解除か、一時停止か:先に決める

BitLockerを「止める」方法は2つあり、効果がまったく違います。

保護の中断(一時停止)

  • データは暗号化されたまま
  • 鍵を一時的にロックなしの状態にして、起動時の検査を止める
  • 数秒で終わる。「保護の再開」で元に戻せる
  • 向いている場面:BIOS・UEFI・TPMのファームウェア更新、部品の交換、起動設定の変更

解除(暗号化の解除・無効化)

  • ドライブ全体の暗号化を完全に外す
  • 終わるまで数十分〜数時間かかる
  • 元に戻すには、もう一度暗号化し直す必要がある
  • 向いている場面:暗号化そのものをやめると決めたとき

Microsoftの説明では、中断中は鍵がドライブにそのまま置かれた状態になり、暗号化をし直す手間なしにPCの変更や更新ができます。中断している間はデータが守られていないのと同じなので、作業が終わったらすぐ再開してください。

BIOS更新・部品交換をしたい

→ 保護の中断(作業後に再開)

回復キーの画面が出て困っている

→ まず回復キーで起動し、原因(起動順・周辺機器など)を見直す

PCを売る・譲る・捨てる

→ 解除ではなく「すべて削除する」+「データの消去」でリセット

暗号化そのものをやめたい(自分のPC)

→ 解除(下の手順)

やりたいことによって、選ぶ操作が変わる。多くの場合、解除まではいらない。

BIOS・ファームウェア更新の前は「保護の中断」

Microsoftは、PCメーカーのファームウェア更新、TPM(暗号の鍵を守るためのチップ)のファームウェア更新、起動に関わる部分を変える更新の前には、保護を中断するよう案内しています。中断しないと、次の再起動で回復キーを求められます。一方、Windows Updateで届くMicrosoftの更新では、利用者の操作は不要です。

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コントロールパネルで「保護の中断」を選ぶ

「コントロール パネル」→「システムとセキュリティ」→「BitLocker ドライブ暗号化」を開き、OSのドライブ(通常はC:)の「保護の中断」を選んで「はい」を押します。Windowsの検索で「BitLocker の管理」と入力しても同じ画面が開きます。

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BIOS更新や部品交換をする

メーカーの手順に従って作業します。コマンドで中断する場合は、管理者として開いたPowerShellで Suspend-BitLocker -MountPoint "C:" -RebootCount 0 を実行します。-RebootCount は、何回の再起動の後に自動で保護を戻すかの指定で、0 は手動で再開するまで中断したままにする意味です。

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終わったら「保護の再開」を選ぶ

同じ画面で「保護の再開」を選びます。コマンドなら Resume-BitLocker -MountPoint "C:" です。再開すると、BitLockerは更新後の状態に合わせて鍵をかけ直します。

Home の「デバイスの暗号化」には、コントロールパネルの「BitLocker ドライブ暗号化」の画面がありません。Microsoftは、TPMのファームウェア更新がWindowsの仕組み(API)を使ってTPMをクリアする場合はBitLockerが自動で中断されると説明していますが、すべての更新がそうなるわけではありません。メーカーのBIOS更新の前に回復キーを控えておくことが、Homeでの一番の備えです。

解除の手順(エディション別)

どちらの方法も、管理者アカウントでのサインインが必要です。自分のエディションは「設定」→「システム」→「バージョン情報」で確認できます。BitLockerとデバイスの暗号化の違いは BitLockerとデバイスの暗号化の違い で解説しています。

エディション機能の名前解除する場所
Windows 11 Pro / Enterprise / EducationBitLocker ドライブ暗号化コントロールパネルの「BitLocker を無効にする」、または manage-bde -off
Windows 11 Homeデバイスの暗号化「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」をオフ
会社・学校が管理するPC組織の方針で管理自分では解除しない(IT担当に相談)

Windows 11 Pro:コントロールパネルから

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「BitLocker の管理」を開く

スタートで「BitLocker」と入力し、「BitLocker の管理」を選びます。「BitLocker ドライブ暗号化」の画面が開き、ドライブごとの状態が表示されます。

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対象ドライブの「BitLocker を無効にする」を選ぶ

解除したいドライブ(通常はOSのドライブ C:)の「BitLocker を無効にする」を選び、確認の画面でもう一度「BitLocker を無効にする」を押します。ここで暗号化の解除が始まります。

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完了するまで待つ

画面に解除の進み具合が表示されます。解除中もPCは使えます。完了すると、そのドライブの状態が「オフ」に変わります。

Windows 11 Pro:コマンドで(manage-bde -off)

コマンドで解除する場合は、ターミナルを「管理者として実行」で開き、次を実行します。

manage-bde -off C:

Microsoftの説明では、このコマンドは解除中に保護を無効にし、解除が終わるとすべての鍵の設定(キー保護機能)を削除します。進み具合は manage-bde -status の「Percentage Encrypted」(暗号化済みの割合)で確認でき、0% になれば完了です。

Windows 11 Home:「デバイスの暗号化」をオフにする

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「デバイスの暗号化」の設定を開く

「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」を開きます。項目が表示されない場合は、そのPCでデバイスの暗号化が使えないか、標準ユーザーのアカウントでサインインしている可能性があります。

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トグルをオフにする

「デバイスの暗号化」のトグルをオフにします。確認の画面が出たら、オフにする操作を確定します。ここで暗号化の解除が始まります。

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完了するまで待つ

同じ画面に解除の進み具合が表示されます。終わるまでPCはそのまま使えます。

かかる時間と、電源のこと

解除にかかる時間は、ドライブの種類(SSDかHDDか)、容量、速度で変わります。Microsoftは暗号化の時間について同じ要因を挙げています。当サイトの目安では、数十分で終わることもあれば、容量の大きいHDDでは数時間かかることもあります。

  • 解除中もPCは普段どおり使える
  • Microsoftによれば、途中で電源が切れたり休止状態になったりしても、次にWindowsが起動したときに続きから再開される
  • それでも、ノートPCは電源アダプターをつないだままにしておくのが安全(バッテリー切れで何度も中断させない)
  • 完了したかは、コントロールパネルの表示か manage-bde -status で確かめる

解除すると失うもの

BitLockerが守っているのは、電源が切れた状態のPCやドライブの中身です。解除すると、次のことが起きます。

  • ノートPCを盗まれたり置き忘れたりしたとき、ドライブを取り外せば中身をそのまま読まれる
  • 修理に出したPCや、廃棄したドライブからもデータを読める状態になる
  • 一方で、ログインして使っている最中の守りは、解除の前後で変わらない

持ち歩くノートPCほど、この差は大きくなります。外出先でPCを守る対策は ノートPCを持ち歩くときのセキュリティ対策 を参照してください。BitLockerの仕組みそのものは BitLockerとは にあります。

会社・学校のPCは解除しない

Microsoftは、組織が管理するデバイスでは、BitLockerがIT部門の方針で管理されているのが一般的だと説明しています。勤務先や学校から支給されたPCで暗号化を外すと、社内規程に反するおそれがあり、管理の仕組みによっては自動で暗号化し直されることもあります。回復キーの画面が出て困っているなら、職場・学校のアカウントの回復キー(aka.ms/aadrecoverykey)を確認するか、IT担当に連絡してください。

PCを売る・譲る・捨てるときは、解除ではなくリセット

解除は、暗号化されたデータを元の読める状態に戻す操作です。データを消す操作ではありません。手放す前に解除すると、かえって中身が読みやすい状態でドライブに残ります。

Microsoftは、PCを寄付・リサイクル・販売する予定なら、リセットで「データの消去」を有効にするよう案内しています。この設定は、ファイルを削除したうえでドライブを消去し、消したファイルを他人が復元しにくくします。

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残したいデータをバックアップする

リセットすると、ファイル・アプリ・設定はすべて消えます。必要なものを外付けドライブやクラウドに移してから進めます。

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「PC をリセットする」で「すべて削除する」を選ぶ

「設定」→「システム」→「回復」を開き、「PC をリセットする」を選びます。次に「すべて削除する」を選びます。

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「設定の変更」で「データの消去」を有効にする

「追加の設定」の画面で「設定の変更」を選び、「データの消去」(ドライブのクリーニング)を有効にしてから、画面の指示に沿ってリセットします。時間はかかりますが、手放すPCではこの設定を選んでください。

当サイトの視点:「解除」で解決しようとしている問題を、先に言葉にする

「BitLocker 解除」で検索する人の多くは、暗号化そのものが嫌なのではなく、目の前の困りごと(回復キーの画面、BIOS更新、PCの処分)を解決したいはずです。そしてその困りごとの多くは、解除しなくても解決します。BIOS更新は中断で済み、処分はリセットで済みます。

回復キーの画面がたびたび出る場合も、解除の前に原因を見直してください。Microsoftは、起動順の変更、ハードウェアの追加や取り外し、ノートPCのバッテリーの取り外しや使い切りなどを、回復画面が出る原因の例に挙げています。原因を取り除き、回復キーをPCの外に控えておけば、暗号化を残したまま困らずに使えます。

出典(公式情報)

  • Microsoft Learn「BitLocker 操作ガイド」(一時停止と再開、BitLocker を無効にする) — learn.microsoft.com
  • Microsoft Learn「BitLocker FAQ」(中断と暗号化解除の違い、更新時の中断、電源が切れた場合、回復モードの原因) — learn.microsoft.com
  • Microsoft Learn「Microsoft 以外のソフトウェア更新プログラムの BitLocker 保護を中断する」 — learn.microsoft.com
  • Microsoft Learn「manage-bde off」 — learn.microsoft.com
  • Microsoft サポート「BitLocker ドライブ暗号化」 — support.microsoft.com
  • Microsoft サポート「Windows でのデバイスの暗号化」 — support.microsoft.com
  • Microsoft サポート「BitLocker 回復キーの検索」 — support.microsoft.com
  • Microsoft サポート「PC をリセットする」 — support.microsoft.com

次に読む

よくある質問

QBitLockerを解除するとデータは消えますか?
A

消えません。解除(暗号化の解除)は、暗号化されたデータを元の状態に戻す操作で、ファイルはそのまま残ります。ただし、解除中に問題が起きたときに備えて、大事なファイルのバックアップと回復キーの控えは先に用意してください。

QBitLockerの解除にはどれくらい時間がかかりますか?
A

ドライブの種類・容量・速度によって変わります。Microsoftは暗号化にかかる時間について、ドライブの種類、サイズ、速度で異なると説明しています。当サイトの目安では、数十分で終わることもあれば、数時間かかることもあります。解除中もPCは使えます。途中で電源が切れても、次にWindowsが起動したときに続きから再開されるとMicrosoftは説明しています。

QBIOSを更新する前に、BitLockerを解除する必要がありますか?
A

解除は不要です。Microsoftは、PCメーカーのファームウェア(BIOS/UEFI)更新などの前には、BitLockerの「保護の中断」(一時停止)を使うよう案内しています。中断しておかないと、再起動時に回復キーを求められることがあります。更新が終わったら「保護の再開」を選びます。

QWindows 11 HomeでBitLockerを解除する方法は?
A

Homeには「BitLocker の管理」の画面はなく、「デバイスの暗号化」という機能で暗号化されています。「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」を開き、トグルをオフにすると暗号化の解除が始まります。管理者アカウントでサインインしている必要があります。

QPCを売る前に、BitLockerは解除したほうがいいですか?
A

売却・譲渡のために解除する必要はありません。解除はデータを消す操作ではないからです。Microsoftは、PCを寄付・リサイクル・販売する場合は「PC をリセットする」で「すべて削除する」を選び、「データの消去」を有効にするよう案内しています。

Q会社から支給されたPCのBitLockerを解除してもいいですか?
A

自分で解除しないでください。Microsoftは、組織が管理するデバイスではBitLockerがIT部門の方針で管理されているのが一般的だと説明しています。回復キーを求められて困っているなら、社内のIT担当(ヘルプデスク)に連絡してください。