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Synology DSMを狙うランサムウェア攻撃:2024年12月に修正された脆弱性で古い版が標的に、今日の更新と確認(SA-24:20)

Synologyは10月29日、2024年12月に修正された脆弱性を悪用し、古いDSMを狙うランサムウェア攻撃を確認したと発表。修正版の一覧、今日やる更新・公開の見直し・バックアップを整理します。

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対象:Synology製NAS(DiskStation、BeeStationなど)を、自宅、事務所、店舗、小さな会社で使っている人と、その管理を任されている人。本記事はSynologyの公式発表とセキュリティ勧告にもとづく解説で、攻撃の手順や攻撃コードは載せません。

続報待ち:この記事は公式発表に合わせて更新します

対象者

Synology製NAS(DiskStation、BeeStationなど)を、自宅、事務所、店舗、小さな会社で使っている人と、その管理を任されている人。

影響が確認された範囲表で見る ↓
  • 古いDSMを狙う攻撃
  • 攻撃の目的
  • 修正版
さらに1件
  • 回避策
未確認事項
  • 悪用されている脆弱性(SA-24:20の3件のうちどれか。Synologyは書いていない)
  • 攻撃の規模と被害の数
  • 悪用された機器のDSMの版
さらに2件
  • 別の企業が挙げた脆弱性についてのSynologyの見解
  • SA-26:13と今回の攻撃との関係(Synologyは結びつけていない)
今やること手順を見る ↓
  1. DSMの版を確かめる
  2. 修正版以降へ更新する
  3. 自動更新を有効にする
さらに4件
  1. 管理画面を、インターネットに公開しない
  2. NASと別の場所に、書き換えられないバックアップを持つ
  3. 見覚えのない管理者アカウントがないか確かめる
  4. 更新できない古い機種は、外から切り離すか入れ替える
最終確認日時
2026年11月3日(日本時間)時点
発表の続報予定と確認の記録

Synologyは10月29日、プレスリリースで攻撃の確認と更新の呼びかけを出しました。11月3日に、Synologyの日本語・英語のプレスリリースと、SA-24:20、SA-26:13を確認しました。11月3日時点で、プレスリリースの追加の更新は見つかっていません。

今日やること

1

DSMの版を確かめる

DSMにログインし、「コントロールパネル」→「更新と復元」で、今の版を見ます。新しい版が提示されていれば、そのまま更新の対象です。Synologyは、脆弱性のあるバージョンを実行しているすべてのユーザーに、直ちに更新するよう強く勧めています。

2

修正版以降へ更新する

SA-24:20が示す修正版は、DSM 7.2.2が7.2.2-72806-1以降、7.2.1が7.2.1-69057-6以降、7.2が7.2-64570-4以降、7.1が7.1.1-42962-7以降、6.2が6.2.4-25556-8以降です。これが最低限です。そのうえで当サイトは、2026年9月のSA-26:13の修正版以降への更新を勧めます(DSM 7.4が7.4-90075以降、7.3が7.3.2-86009-4以降、7.2.2が7.2.2-72806-9以降、7.2.1が7.2.1-69057-12以降)。7.2.2を使っている場合は、-1ではなく-9以降です。DSM 7.2、7.1、6.2はSA-26:13の一覧にないので、SA-24:20の修正版が最低限で、機種が許せば、サポートされている新しい系統のDSMへ移ります。移れない機種は、インターネットから切り離すか買い替えます。更新の前に、重要なデータのバックアップを取ります。

3

自動更新を有効にする

Synologyは、DSMを最新に保つため、自動更新を有効にすることを勧めています。同じ画面の更新の設定で確かめます。

4

管理画面を、インターネットに公開しない

ルーターで、DSMの管理画面(既定では5000番・5001番)をインターネットに開けていないかを確かめます。外から使う必要があるなら、NASを直接公開せず、VPNを使います(VPN機器の守り方)。これはSynologyの発表にはない、当サイトの推奨です。

5

NASと別の場所に、書き換えられないバックアップを持つ

NASの中のスナップショットは、NASが乗っ取られると一緒に消されるおそれがあります。Hyper Backupなどで、別の機器やクラウドに、NASから書き換えられない形で保存します(バックアップと復旧の基本)。復元できることも、一度試して確かめます。

6

見覚えのない管理者アカウントがないか確かめる

「コントロールパネル」→「ユーザーとグループ」で、管理者の権限を持つアカウントを見ます。身に覚えのないアカウントがあれば、攻撃を受けた可能性を考え、更新の前後にSynologyのサポートや専門の事業者に相談します(当サイトの判断)。管理者アカウントには2段階認証を設定します。

7

更新できない古い機種は、外から切り離すか入れ替える

SA-24:20の修正版に上げられない、またはメーカーのサポートが終わった機種は、インターネットから切り離すか、買い替えます(当サイトの判断)。

1. DSMを更新する

修正版以降へ。自動更新も有効に(Synologyの呼びかけ)

2. 外に開けない

管理画面は公開せず、外からはVPN(当サイトの推奨)

3. 別の場所に退避

書き換えられないバックアップを、NASの外に(当サイトの推奨)

Synologyが示す対策の流れ。更新が土台で、バックアップと公開の見直しが次の備え(当サイトの整理)。

Synologyの発表の内容

Synologyのプレスリリース(2026年10月29日)
見出し
「Synology、古いDSMバージョンを対象としたランサムウェア攻撃に対し、DSMの更新を推奨」
攻撃
2024年12月に修正された脆弱性を悪用し、古いバージョンのDSMを実行している機器を標的にする攻撃者を確認した。データを暗号化し、身代金を要求することが目的としている
呼びかけ
脆弱性のあるバージョンのすべての利用者に、直ちにDSMを更新するよう強く推奨。自動更新の有効化も推奨している
参照先
詳細はSynology-SA-24:20を参照するとしている
書かれていないこと
CVE番号、ランサムウェアの名前、被害の数、攻撃者についての記載はない

「2024年12月に修正された」という書き方は、SA-24:20の改訂履歴と合っています。勧告は2024年11月5日に公開され、2024年12月5日の改訂でDSM 6.2の更新が加わりました(当サイトによる読み合わせで、Synologyが結びつけたものではありません)。

Synology-SA-24:20「DSM(PWN2OWN 2024)」
状態
深刻度は「Critical」、状態は「Resolved」、回避策(Mitigation)は「なし」。公開は2024年11月5日、最終更新は2025年3月28日
CVE-2024-10441
システムのプラグインのデーモンにある出力の処理の欠陥。遠隔の攻撃者が任意のコードを実行できる。CVSS v3で9.8(Critical)。説明文はBeeStation OS(BSM)の1.1-65374より前も対象に挙げている
CVE-2024-50629
webapiの出力の処理の欠陥。遠隔の攻撃者が、限られたファイルを読める。深刻度はModerate(5.3)。BSMの1.1-65374より前も対象
CVE-2024-10445
更新機能の証明書の検証の不備。限られたファイルを書き込める。攻撃者が隣接するネットワーク上にいる必要がある(CVSSのAV:A)。深刻度はModerate(4.3)。BSMの1.1-65374より前も対象
どれが悪用されているか
Synologyは、3件のうちどれが悪用されているかを書いていない

修正版の一覧(SA-24:20より)

DSMの系統深刻度修正版
DSM 7.2.2Critical7.2.2-72806-1 以降
DSM 7.2.1Critical7.2.1-69057-6 以降
DSM 7.2Critical7.2-64570-4 以降
DSM 7.1Critical7.1.1-42962-7 以降
DSM 6.2Moderate6.2.4-25556-8 以降

CVEごとの説明文が挙げる版は同じではありません。CVE-2024-10441の説明文はDSM 7.2系以降の版を挙げ、7.1と6.2は挙げていません。ただ、悪用されている脆弱性が特定されていない以上、自分の系統の修正版以降へ上げるのが確実です。BeeStationを使っている場合は、BSMを1.1-65374以降にします(勧告のCVE説明文より。BSMの修正版の表記は勧告で確かめてください)。表にない系統を使っている場合は、Synologyの勧告ページで確認してください。

報道と、分かっていないこと

海外の報道(11月2日)によると、別のセキュリティ企業は、SA-24:20とは別のDSMの脆弱性を挙げています。Synologyはそれに触れておらず、食い違いは解決していません。当サイトは、どの脆弱性が使われているかについて、Synologyの発表を超えて書きません。

Synology-SA-26:13「DSM」(2026年9月18日公開)
状態
深刻度は「Critical」、状態は「Resolved」、回避策(Mitigation)はなし。CVEは計8件
主な内容
認証なしで遠隔からファイルを読み書きできる、CVSS 9.8(Critical)の欠陥が2件。CVE-2026-13684(SCGI)とCVE-2026-13639(ログインの処理)
ランサムウェアとの関係
Synologyは、SA-26:13を今回のランサムウェア攻撃と結びつけていない

最新の修正版の一覧(SA-26:13より)

DSMの系統修正版
DSM 7.47.4-90075 以降
DSM 7.37.3.2-86009-4 以降
DSM 7.2.27.2.2-72806-9 以降
DSM 7.2.17.2.1-69057-12 以降

SA-26:13はSA-24:20とは別の勧告で、今回の攻撃との関係をSynologyは述べていません。ただ、DSMにはその後に別の深刻な欠陥が見つかり直っているため、SA-24:20の修正版で止めず、SA-26:13の修正版以降まで上げることを、当サイトは推奨します(当サイトの判断)。DSM 7.2、7.1、6.2はSA-26:13の一覧にありません。この系統のNASは、SA-24:20の修正版が最低限で、機種が許せばサポートされている新しい系統のDSMへ移り、移れなければインターネットから切り離すか買い替えます(当サイトの推奨)。

経過

  1. 2024年11月5日

    Synologyが、SA-24:20「DSM(PWN2OWN 2024)」を公開。
  2. 2024年12月5日

    SA-24:20が改訂され、DSM 6.2の更新が加わる(改訂履歴)。
  3. 2025年3月28日

    SA-24:20の最終更新。
  4. 2026年9月18日

    SynologyがSA-26:13「DSM」(Critical)を公開。
  5. 2026年10月29日

    Synologyが、古いDSMを狙うランサムウェア攻撃を確認したとして、DSMの更新を呼びかけ。
  6. 2026年11月3日

    当サイトが、日本語・英語のプレスリリースとSA-24:20を確認。

分かっていること・分かっていないこと

項目発表の内容状態
古いDSMを狙う攻撃攻撃者を確認したとSynologyが発表(10月29日)確定
攻撃の目的データを暗号化し、身代金を要求すること(Synologyの説明)確定
悪用されている脆弱性「2024年12月に修正された脆弱性」。CVE番号の記載はない発表の文言どおり(特定されていない)
SA-24:20の3件のうちどれか記載なし公表なし
修正版SA-24:20に系統ごとの一覧確定
回避策SA-24:20のMitigationが「None」確定(なし)
被害の数、悪用された機器の版記載なし公表なし
ランサムウェアの名前、攻撃者Synologyの発表には記載なし公表なし
別の企業が挙げる別の脆弱性報道のみ。Synologyは触れていない未確認(報道のみ)

出典

2026年11月3日(日本時間)に確認しました。

  • Synology「Synology、古い DSM バージョンを対象としたランサムウェア攻撃に対し、DSM の更新を推奨」(2026年10月29日) — synology.com(日本語)
  • Synology「Synology urges users to update DSM following ransomware attacks on outdated DSM versions」(英語版) — synology.com(英語)
  • Synology「Synology-SA-26:13」(セキュリティ勧告) — synology.com
  • Synology「Synology-SA-24:20」(セキュリティ勧告) — synology.com

更新履歴

2026-11-03:初版。Synologyのプレスリリース(日英)とSA-24:20にもとづく。

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よくある質問

Q何が起きたのですか?
A

Synologyは2026年10月29日、2024年12月に修正された脆弱性を悪用し、古いバージョンのDSMを実行している機器を標的にする攻撃者を確認したと発表しました。目的はデータを暗号化して身代金を要求することだとしています。すべての利用者にDSMの更新を強く勧め、自動更新の有効化も勧めています。

Q自分のNASは対象ですか?
A

DSMの版が、Synology-SA-24:20の修正版より古ければ対象になりえます。修正版は、DSM 7.2.2が7.2.2-72806-1以降、7.2.1が7.2.1-69057-6以降、7.2が7.2-64570-4以降、7.1が7.1.1-42962-7以降、6.2が6.2.4-25556-8以降です。最新の修正(SA-26:13)は、7.4が7.4-90075以降、7.3が7.3.2-86009-4以降、7.2.2が7.2.2-72806-9以降、7.2.1が7.2.1-69057-12以降で、当サイトはこちらまで上げることを勧めます。DSMの「コントロールパネル」→「更新と復元」で、今の版を確かめられます。

Qどの脆弱性が悪用されているのですか?
A

Synologyは書いていません。発表文は「2024年12月に修正された脆弱性」とだけ述べ、参照先のSA-24:20には3件のCVE(CVE-2024-10441、CVE-2024-50629、CVE-2024-10445)が載っています。どれが悪用されているかは公表されていないので、当サイトも特定しません。SA-24:20の修正版以降へ上げれば3件とも直りますが、別の脆弱性が使われている可能性は否定できないため、当サイトはSA-26:13の修正版以降まで上げることを勧めます。

Qランサムウェアの名前や被害の数は分かっていますか?
A

Synologyの発表文には、ランサムウェアの名前も被害の数もありません。海外の報道には別の情報もありますが、Synologyが確認したものではないので、当サイトは名前や詳細を載せません。報道によると、別のセキュリティ企業はSynologyの勧告とは別の脆弱性を挙げています。Synologyはそれに触れていません。

Q更新できない古い機種はどうしますか?
A

SA-24:20の修正版に上げられない機種や、メーカーのサポートが終わった機種は、インターネットから切り離すか、買い替えを検討します(当サイトの判断)。修正版に上げられるかは、機種ごとの対応状況をSynologyのサイトで確かめてください。

Qもう暗号化されてしまったらどうしますか?
A

NASをネットワークから外し、Synologyのサポートか専門の事業者に相談してください。身代金を払っても復元できる保証はありません。NASと別の場所に取ったバックアップがあれば、そこから戻します。復元前に、DSMを修正版へ上げ、管理者アカウントの見直しとパスワードの入れ替えをします。