対象:グッドスマイルカンパニーの公式ショップで買い物をした人・カードを登録したことがある人と、ECサイトを運営している人。本記事は同社の公式発表にもとづく解説で、攻撃手順は扱いません。
続報待ち:この記事は公式発表に合わせて更新します
- 対象者
グッドスマイルカンパニーの公式ショップで買い物をした人・カードを登録したことがある人と、ECサイトを運営している人。
- 影響が確認された範囲表で見る ↓
- 不正プログラムが設置されていた期間
可能性があるとされた項目
- グループB:カード名義人名・カード番号(全16桁)・有効期限・セキュリティコード
- グループA:カード番号の下4桁・有効期限
- グループC:お届け先・ご請求先の名前、住所、電話番号、メールアドレス、注文内容、金額、決済方法の種別
- 未確認事項
- グループAの対象人数
- 公式ショップの再開時期
- 再発行の手数料の扱い(カード会社との調整結果)
- 今やること手順を見る ↓
- グループB:カード会社に連絡し、番号の変更(再発行)を相談する
- グループBに入るかどうかが分かりにくい人は、条件を確かめる
- グループA:メールが来なくても、過去にカードを登録したなら対象と考える
さらに3件
- グループC:氏名・住所・電話番号などが漏れた可能性。同社を名乗る連絡に注意する
- 同社・カード会社・公的機関を名乗る連絡のリンクを開かない
- 対象外のもの:楽天市場店、PayPal・Amazon Payの決済情報
- 確認先(出典)出典の一覧 ↓
- 株式会社グッドスマイルカンパニー「公式ショップへの不正アクセスに関するお詫びとお知らせ」第4報(2026年10月30日更新。第1報10月23日、第2報10月26日、第3報10月29日の経過をまとめたもの)
- 最終確認日時
- 2026年11月3日時点
発表の続報予定と確認の記録
同社は、公式ショップの再開は安全を確認したうえで案内するとしています。11月3日に、10月30日更新の第4報と各FAQを確認しました。続報の記載はありませんでした。
自分のグループを確かめて、今日やること
まず、自分がどのグループかを確かめます。同社は3つのグループに分けて案内しています。複数のグループに当たることもあります。
| グループ | 対象 | 件数 | 個別メール |
|---|---|---|---|
| B:カード全情報 | 2026年10月21日13時55分〜23日7時に決済ページへカード情報を入力した可能性がある人 | 2,800名 | 送付済み |
| A:カード情報の一部 | 過去に一度でも公式ショップにカード情報を登録した人 | カード402,466枚(人数は確認中) | 送っていない |
| C:注文情報 | 10月22日23時前ころまでに注文し、出荷前だった注文をした人の一部 | 5,356名 | 送付済み |
B:2,800名 カード名義人名・全16桁・有効期限・セキュリティコード
決済ページに入力した内容。カード会社に番号の変更を相談
A:402,466枚 カード番号の下4桁・有効期限のみ
過去に登録した全員が対象。個別メールなし。明細を確認
C:5,356名 名前・住所・電話番号・メール・注文内容
カード・口座の情報は含まない。同社を名乗る連絡に注意
グループB:カード会社に連絡し、番号の変更(再発行)を相談する
グループBは、カード名義人名、カード番号(全16桁)、有効期限、セキュリティコードが漏れた可能性があります。同社は、利用明細を確認し、身に覚えのない利用があればカード裏面に記載の発行会社へ連絡するよう求めています。あわせて、再発行を検討するよう案内しています。
当サイトも、まだ不正な請求がなくてもカード会社に番号の変更を相談することを勧めます。セキュリティコードまで漏れた可能性があり、番号を替えない限り、その組み合わせは使える状態のまま残るためです。再発行は本人がカード会社に申し込みます。同社は、再発行の手数料を利用者の負担にしないよう、カード会社に申し入れているとしています(11月3日に確認した時点で、カード会社側の結論は発表されていません)。
グループBに入るかどうかが分かりにくい人は、条件を確かめる
グループBには、次のような人が含まれます。
- 期間中にカード決済で注文した人(384名)
- 期間中に予約後の決済用カードの変更手続きをした人(185名)
- 決済を試みたが完了しなかった人
- ログインしてカートに入れたが決済に進まなかった人(同社は漏えいはなかったと考えているが、連絡の対象に含めている)
決済を試みて完了しなかった人と、カートに入れただけの人は、記録がなく区別できないと同社は説明しています。ほかに、注文後にカードの変更を試みて完了しなかった人も、漏えいの可能性がありますが、同社は該当者を特定できていません。心当たりがあれば、同社の公式サポートの案内にある留意事項を確認してください。
グループA:メールが来なくても、過去にカードを登録したなら対象と考える
グループAは、過去に一度でも公式ショップにカード情報を登録した人です。漏れたのは、カード番号の下4桁と有効期限のみです。同社は、カード名義人名とセキュリティコードは漏えいしておらず、紐づく会員情報も漏えいしていないと説明しています。この情報だけで不正利用される可能性は極めて低いというのが、同社の認識です。
グループAは人数を確認している途中なので、個別のメールは送られていません。メールが来ないことは、対象外という意味ではありません。公式ショップにカードを登録した覚えがあるなら、利用明細を確認し、身に覚えのない請求があればカード会社に連絡してください。
グループC:氏名・住所・電話番号などが漏れた可能性。同社を名乗る連絡に注意する
グループCの項目は、お届け先とご請求先の名前、住所、電話番号、メールアドレス、注文内容、金額、決済方法の種別です。カード番号や口座の情報は含まれません。決済方法は問わず、PayPalやAmazon Payで払った人も、出荷前の注文であれば対象になりえます。
同社によれば、実際に閲覧された可能性があるのは最大202件ですが、どの注文かは特定できないため、5,356名全員にメールを送ったとしています。実際に見られたかどうかは、読者には分かりません。住所や注文内容が正しい「本物らしい連絡」が作れるので、次の手順の注意を守ってください。
同社・カード会社・公的機関を名乗る連絡のリンクを開かない
同社は、同社・公的機関・金融機関を名乗る不審なメール、電話、SMSには対応せず、リンクを押さないよう呼びかけています。同社が挙げた例ではありませんが、当サイトの想定例として、お詫びの手続き、カードの再登録、再発行の費用の返金を名乗る連絡も考えられます。カード情報やパスワードを入力させる連絡は偽物と考え、確認は自分で開いた公式サイトで行ってください(見分け方は フィッシングとは)。
同社のメールかどうかを確かめるときは、メールのリンクではなく、同社の公式サポートの案内ページから確認します。
対象外のもの:楽天市場店、PayPal・Amazon Payの決済情報
同社は、楽天市場店は別のシステムなので対象外としています。PayPalとAmazon Payの決済情報の漏えいは確認されていないとしています。ただし、出荷前の注文情報はグループCに当たる場合があります。問い合わせは、同社のカスタマーサポートのフォームから行います(別のシステムで運用されています)。
決済ページに不正プログラムが入ると、店がカードを保存していなくても漏れる
グループBの型は、店のデータベースからカード情報が盗まれたのではなく、利用者が入力する決済ページそのものにプログラムが仕込まれたものです。同社の説明では、カード全桁・名義・セキュリティコードは自社のデータベースに保存していません(保存していたのは下4桁と有効期限のみ)。同社は、決済ページ上で入力された情報が傍受されたと認識しています。このため、保存していなくても漏れます。
同社の説明では、プログラムが設置されていた間に入力した人が、購入を完了したかどうかにかかわらず対象になります。今回、決済を試みて完了しなかった人もグループBに入っているのは、この仕組みのためです。同じ型の例は PhotoGoodsの記事 や APORITOオンラインストアの記事 で説明しています。
グループAは別の性質で、過去にカードを登録した全員が対象になります。同社のFAQによれば、カード情報に関するデータベースに不正にアクセスされたもので、決済ページに入力した時期は関係しません。
何が起きたのか(グッドスマイルカンパニーの発表より)
以下は、同社の公式サポートに掲載された第1報から第4報と、グループ別のFAQ(2026年11月3日に確認)にもとづきます。
2026年10月19日15時過ぎころ〜22日23時前ころ
第三者による不正アクセスがあった期間(同社の調査で判明した期間)。10月21日13時55分〜23日7時
決済ページに不正なプログラムが設置されていた期間。10月23日
午前6時過ぎころ、システムの開発・保守を委託している事業者からの連絡で不正アクセスが判明。午前7時に公式ショップを閉鎖。同日、第1報を公表。10月26日
第2報(第1報に追記)。10月28日
18時30分過ぎころ、決済ページに不正なプログラムが設置されていたことが判明。10月29日
第3報。10月30日
第4報。第3報の記載の一部を修正(グループCの対象を、7,673件から7,774件に訂正した)。11月3日時点
続報は出ていない。公式ショップの再開時期は、安全を確認したうえで案内するとしている。
- 対象のサービス
- グッドスマイルカンパニーの公式ショップ。楽天市場店は別のシステムのため対象外
- 原因として公表されたこと
- 公式ショップで使っていたシステムの一部にあった脆弱性が悪用され、管理者の権限が不正に取得されたと認識。委託先の報告として、原因と思われる脆弱性は近時報告されたPHPの脆弱性ではない。どの脆弱性かは公表されていない
- とった対応
- 保存していたソースコードにもとづく脆弱性の改修、システム間の接続情報一式の無効化と更新、そのほかのセキュリティ強化。個人情報保護委員会に報告。カード会社・決済代行会社への報告を進めている
- 再発行の手数料
- 利用者の負担にしないよう、カード会社に申し入れている
- 今後
- 公式ショップの再開は、安全の確認後に案内する
分かっていること・分かっていないこと
2026年11月3日時点の状態です。続報が出たら、この表の状態欄を書き換えます。
| 項目 | 発表の内容 | 状態 |
|---|---|---|
| 不正プログラムが設置されていた期間 | 2026年10月21日13時55分〜23日7時 | 確定(同社の調査による) |
| グループB:カード名義人名・カード番号(全16桁)・有効期限・セキュリティコード | 期間中に決済ページへ入力した可能性がある2,800名 | 可能性(同社) |
| グループA:カード番号の下4桁・有効期限 | 過去に登録したカード402,466枚(重複を除く) | 可能性(同社) |
| グループA:カード名義人名・セキュリティコード・紐づく会員情報 | 漏えいはないと同社は説明している | 含まれない(同社) |
| グループC:お届け先・ご請求先の名前、住所、電話番号、メールアドレス、注文内容、金額、決済方法の種別 | 7,774件の注文(5,356名)のうち最大202件(注文)が閲覧された可能性 | 可能性(同社) |
| グループC:カード・口座の情報 | 項目に含まれないと同社は説明している | 含まれない(同社) |
| 楽天市場店、PayPal・Amazon Payの決済情報 | 楽天市場店は対象外。PayPal・Amazon Payは漏えいを確認していない | 含まれない(同社) |
| グループAの対象人数 | カード枚数のみ公表。人数は確認中 | 調査中 |
| 原因 | システムの一部の脆弱性が悪用され、管理者権限が不正に取得された。近時報告されたPHPの脆弱性ではない | 同社の認識(脆弱性の詳細は未公表) |
| 再発行の手数料 | 利用者の負担にしないようカード会社に申し入れ中 | 申し入れ中(結論は未発表) |
| 公式ショップの再開 | 安全の確認後に案内する | 未定 |
読み方の注意:「可能性」は「漏れていない」という意味ではない
同社はグループBとグループCを「可能性」と書いています。実際の範囲を特定できていないという意味で、漏れていないという意味ではありません。カード情報が使われるまでに時間が空くこともあるため、番号を替えるまでは、明細の確認を少なくとも数か月続けてください。
数字の取り違えに注意:グループCの件数は第4報で訂正された
第3報は対象を10月22日22時20分前ころ〜23時前ころの注文(7,673)としていましたが、10月30日の第4報で、23時前ころまでの出荷処理未了の注文のうち7,774件(5,356名)に訂正しました。実際に閲覧された可能性があるのは最大202件(注文)です。グループCのFAQには、古い数字が一部残っています。
漏れた可能性がある項目の組み合わせで起きうること
一般に、次の組み合わせがそろうと、次のような悪用が起きえます。今回それが起きたという意味ではありません。
- カード番号(全桁)+有効期限+セキュリティコード+名義人名(グループB):ネットでの買い物に使われる。追加の本人認証がないサイトでは、それだけで決済が通ることがある
- カード番号の下4桁+有効期限(グループA):カード会社を装う連絡に「ご利用のカードの下4桁は〇〇〇〇です」と書かれると、本物らしく見える。ただし、この2項目だけでは一般に決済はできない
- 氏名+住所+電話番号+メールアドレス+注文内容(グループC):商品名、金額、届け先がすべて正しい、本物らしい「注文の確認」「お詫び」の連絡が作れる
ECサイトを運営している人へ:公表された経緯から確認できること
決済ページの改ざんを防ぐ一般的な対策(カード情報を保存しないだけでは防げない理由、決済ページのスクリプトの監視)は、APORITOの記事 にまとめました。ここでは繰り返さず、今回の発表に書かれた3つの事実から、運営者が自分のサイトで確かめられることに絞ります。
どの脆弱性が使われたか、どう決済ページにプログラムが置かれたかは公表されていません。本節は同社の対応を評価するものではありません。
侵入を確認したら、決済ページが改ざんされていないかも同じ日に調べる
同社の発表では、不正アクセスが判明したのは10月23日、決済ページの不正プログラムの設置が判明したのは10月28日です。顧客情報の閲覧が確認されたあとで、別に決済ページへの設置が見つかっています。同社の対応の遅れを示す事実として読むべきではなく、情報の閲覧と決済ページの改ざんは別々に起きうることの例として読んでください。
管理者権限が取られたサイトでは、閲覧された情報の調査と並行して、決済ページが読み込むスクリプトの一覧を取り、本来のものと比べます。比べる元の一覧がないときは、まず今日の一覧を保存して、明日から差分を見ます。
「ニュースになっている脆弱性」と決めつけて、調査を止めない
同社は、原因と思われる脆弱性は近時報告されたPHPの脆弱性ではないとする、委託先の報告を公表しています。話題の脆弱性を直しただけで、「原因は塞いだ」と判断すると、別の入口が残ります。運営者は、ログで管理者権限の取得の経路を確かめるまで、他の入口も残っているものとして点検を続けます。
管理者のアカウントと、システム間の接続情報を見直す
同社の対応には、システム間の接続情報一式の無効化と更新が含まれています。管理者権限を取られたときは、サイトの管理者アカウントだけでなく、決済代行会社やデータベース、外部サービスとつなぐための鍵やパスワードもまとめて替える必要があります。どこにどの接続情報があるかの一覧がないと、替え忘れが出ます。今日、一覧を作るところから始めてください。構築や運用を委託している場合は、委託先に一覧の提出を頼めるかを聞いてください(バックドアが残っていないかの確認も含みます)。
出典(公開記録)
本記事の事実関係は以下の公開情報にもとづきます。公表されていない侵入の経路や手口は推測していません。
- 株式会社グッドスマイルカンパニー「公式ショップへの不正アクセスに関するお詫びとお知らせ」第4報(2026年10月30日更新。第1報10月23日、第2報10月26日、第3報10月29日の経過をまとめたもの) — support.goodsmile.com
- 同社「第1報(10月26日追記)」 — support.goodsmile.com
- 同社 グループA(カード情報の一部)のFAQ(10月30日更新) — support.goodsmile.com
- 同社 グループB(カード全情報)のFAQ(10月30日更新) — support.goodsmile.com
- 同社 グループC(注文情報)のFAQ(10月30日更新) — support.goodsmile.com
- 同社 共通FAQ — support.goodsmile.com
更新履歴
2026-11-03:初版。同社の第4報(10月30日更新)と、グループ別のFAQにもとづく。グループCの件数は、第4報の訂正後の数字(7,774件、5,356名)を使っている。同社は再開時期やグループAの人数などを今後案内するとしているため、公表され次第更新します。
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