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お名前.com デスクトップクラウド(GMOインターネット)への不正アクセス(影響の可能性があるサーバー26,739件):取引口座のログイン情報が悪用された可能性と、FX・証券の利用者が今日やること

GMOインターネットは2026年10月21日、FX自動売買向けのVPS「お名前.com デスクトップクラウド」の一部のサーバーに不正なプログラムが設置されたと発表しました。第2報では、取引ツールに保存された取引口座のログイン情報が取得・悪用された可能性があるとしています。利用者が今日やることを公式発表にもとづいて整理します。

公開日
更新日
最終確認

対象:「お名前.com デスクトップクラウド」でMT4/MT5などの取引ツールを動かしていた、FX・証券の利用者。本記事はGMOインターネット株式会社の公式発表にもとづく解説で、攻撃手順は扱いません。

続報待ち:この記事は公式発表に合わせて更新します

2026年10月23日時点

まだ分かっていないこと

  • 侵入経路(同社はセキュリティ専門会社と調査中)
  • 設置された不正なプログラムの種類と働き
  • 不正な操作の被害を受けた口座の数と金額
  • 個別の連絡をするかどうか
  • サービスの再開時期と、再開後のサーバーの扱い
  • 停止期間の料金などの扱い
  • 再発防止策

同社は、サービスの再開時期は未定で、安全を確認したうえで確定しだい知らせるとし、情報が分かりしだい随時知らせるとしています。10月23日時点で、お名前.comのお知らせ一覧に第3報は出ていません。

デスクトップクラウドの利用者が今日やること

手順1〜3と5は、同社が第2報で求めている対応です。手順6の注意喚起も同社によるものです(文面の例は当サイト)。手順4は当サイトの一般的な助言です。パスワードの変え方や二段階認証の設定方法は証券会社・FX会社ごとに違うので、各社の公式サイトの案内に従ってください。

1

自分のパソコンかスマホから、取引ツールと取引口座のパスワードを変える

同社は、証券会社・FX会社などの取引ツール(MT4/MT5など)と、取引口座のパスワードなどの認証情報を「至急変更してください」としています。変更は、本サービスのサーバー以外の端末から行うよう求めています。全プランのサーバーは止まっているので、自宅のパソコンやスマホから行います。

証券会社・FX会社のサイトには、メールやSMSのリンクではなく、ブックマークか公式アプリから入ってください。新しいパスワードは、他のサービスで使っていない、長いものにします。作り方と保管の仕方は パスワードマネージャーは安全? にまとめています。

2

変えたあと、ログオフしてログイン中の接続を切る

同社は、パスワードの変更のあとにログオフ(セッションの切断)をするよう求めています。パスワードを変えても、すでにログインしている接続が残っていると、その接続から操作できる場合があるためです。証券会社・FX会社のサイトに、ログイン中の端末の一覧や「すべての端末からログアウト」の機能があれば、それも使ってください。

3

取引履歴と残高を確かめ、身に覚えのない取引は証券会社・FX会社に連絡する

同社は、取引口座の取引履歴と残高を確かめ、身に覚えのない取引があれば取引先の事業者に連絡するよう求めています。複数の証券会社・FX会社の口座をサーバーで使っていた場合は、すべての口座で確かめます。

連絡する前に、取引履歴の画面を保存しておくと説明がしやすくなります。補償の扱いは同社の発表に書かれておらず、証券会社・FX会社ごとに違う可能性があるので、連絡のときに確かめてください。被害が出ているときは、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口 にも相談できます。

4

保有ポジションと注文、出金先・登録情報も確かめる

サーバーが止まっている間、そのサーバーで動かしていた自動売買のプログラム(EA)も止まっています。決済の予定があったポジションや、置いたままの注文がそのまま残っていないかを、証券会社・FX会社の公式アプリかWebの画面で確かめ、必要なら手動で判断してください。

あわせて、出金先の銀行口座、登録メールアドレス、電話番号が自分の知らないものに変わっていないかも見ておきます。ここが変わっていると、不正な出金やお知らせの横取りにつながるためです。ログイン履歴の見方は 不正アクセスされていないか確認する方法 にあります。

5

二段階認証を設定し、サーバーに保存していた他のパスワードも変える

同社は、取引先の事業者が二段階認証などを提供している場合は設定するよう求めています。また、サーバー内に認証情報(IDとパスワードなど)を保管していた場合は速やかに変え、同じパスワードを他のサービスでも使っている場合はあわせて変えるよう求めています。

たとえば、サーバーのブラウザに保存していたメールやネット銀行のパスワード、メモ帳に書いていたIDなどです。使い回しを探す方法は パスワードが漏れていないか確認する方法、認証方式の選び方は 多要素認証の選び方 にまとめています。

6

本件を名乗るメール・電話・Webサイトに注意する

同社は、本件に便乗したフィッシングメールや不審な連絡、不審なWebサイトに注意するよう呼びかけ、同社からパスワードやクレジットカード情報をメールや電話で聞くことはないとしています。事故のあとは、たとえば「補償の手続き」「サーバー再開のための本人確認」のような文面(当サイトの例)で、ログイン画面に似せたページへ誘う偽の連絡が考えられます。見分け方は フィッシングとは を見てください。

何が起きたのか(GMOインターネットの発表より)

以下は、GMOインターネット株式会社の2026年10月21日の第1報(4:00時点の内容)と、10月22日の第2報にもとづきます。お名前.com デスクトップクラウドは、同社のサイトでは「FX自動売買専用VPS」と説明されているサービスで、MT4/MT5に対応しています。同社の仕様ページによれば、OSはWindows Server 2019です。

  1. 2026年10月19日

    利用者からの問い合わせを受け、調査を開始(第2報)。
  2. 10月20日

    一部の利用者のサーバー環境に、第三者による不正なプログラムが設置されていることを確認。新規の申し込みとコントロールパネルを停止(第2報)。同社のメンテナンス情報では、21:00ごろからの緊急メンテナンスとして案内された。
  3. 10月21日 4:00

    被害の拡大を防ぐため、全プランのサーバーを順次停止。第1報を掲載。
  4. 10月21日以降

    利用者から、取引口座での不正な操作の報告を受け付ける。関係する事業者へ状況を共有し、利用者への案内などの協力を依頼。
  5. 10月22日

    警察に相談。第2報を掲載。
  6. 10月23日時点

    第3報は出ていない。サーバーの停止は続いている。
26,739件
影響の可能性があるサーバー(同社の発表)
全プラン
10月21日4:00から順次停止。再開時期は未定
可能性
取引口座のログイン情報などが取得・悪用されたか(同社)
含まれない
決済情報(本サービスのサーバー上で保持していないと同社)
発表の内容(GMOインターネットの発表より)
対象のサービス
お名前.com デスクトップクラウド(全プラン)
起きたこと
第三者による不正アクセスがあり、一部の利用者のサーバー環境に不正なプログラムが設置された
影響範囲
影響の可能性があるサーバーは26,739件
影響の可能性がある情報
サーバー内に保存されていた情報(取引ツールに保存された取引口座のログイン情報などを含む)
悪用
サーバー内に保存されていた取引口座のログイン情報などが第三者に取得され、不正に利用された可能性があることが分かった。利用者から、取引口座で第三者による不正な操作があったとの報告を受けている
対象でない情報
決済情報(クレジットカード情報を含む)は本サービスのサーバー上で保持していない
原因
公表されていない。セキュリティ専門会社とともに侵入経路と影響範囲を調査中
同社の対応
全プランのサーバーの停止を継続。関係する事業者と連携し、被害の確認と拡大の防止に取り組んでいる。10月22日に警察に相談
注意喚起
本件に便乗したフィッシングメール、不審な連絡、不審なWebサイトに注意。同社からパスワードやクレジットカード情報をメールや電話で聞くことはない
問い合わせ先
お問い合わせフォーム(help.onamae.com/contact/)、電話 03-5456-2560(第1報では受付時間を平日10:00〜18:00としている)。問い合わせが集中し、返答に時間がかかる場合があるとしている

分かっていること・分かっていないこと

2026年10月23日時点の状態です。続報が出たら、この表の状態欄を書き換えます。

項目発表の内容状態
不正なプログラムの設置一部の利用者のサーバー環境で、10月20日に確認確定(同社)
影響の可能性があるサーバーの数26,739件確定(同社)
サーバー内に保存されていた情報影響の可能性がある情報として挙げている影響対象(同社)
取引口座のログイン情報などの取得と悪用第三者に取得され、不正に利用された可能性がある可能性(同社)
取引口座での不正な操作の報告利用者から報告を受けている確定(同社)
不正な操作を受けた口座の数・被害額発表に書かれていない記載なし
同社が預かる利用者の個人情報第1報の時点で、漏えいは確認されていない(第2報では言及なし)確認されていない(同社、第1報時点)
決済情報(クレジットカード情報を含む)本サービスのサーバー上で保持していない含まれない(同社)
侵入経路・原因セキュリティ専門会社とともに調査中調査中
不正なプログラムの種類・働き発表に書かれていない記載なし
個別の連絡発表に書かれていない記載なし
サービスの再開未定。安全を確認したうえで、確定しだい知らせる未定(同社)
警察への相談10月22日に相談確定(同社)

読み方の注意:第1報と第2報で、悪用についての書き方が変わっている

第1報(10月21日)は「閲覧された情報が悪用された事実は確認されておりません」としていましたが、第2報(10月22日)では、取引口座のログイン情報などが不正に利用された可能性があることが分かったとしています。第1報だけを読んだ人は、第2報の「お客様へのお願い」を確かめてください。また、第2報の「可能性」は、すべてのサーバーで情報が取られたという意味ではありません。どのサーバーが実際に被害を受けたかは公表されていないので、利用者全員が対応するのが安全です。

取引ツールのサーバーに置かれていることが多いもの

一般に、自動売買用のVPSには、取引ツールのほかに次のようなものが置かれています。今回これらが読まれた、または使われたという意味ではありません。利用者が「何を変えるべきか」を洗い出すための一覧です。

取引ツールに保存した口座番号とパスワード

MT4/MT5などに保存したログイン情報

↓

サーバー以外の端末から変え、ログオフする。取引履歴と残高を確かめる

サーバーのブラウザに保存したパスワード

証券会社のWeb画面、メール、ネット銀行など

↓

すべて変える。同じパスワードを使い回した先も変える

メモ帳やファイルに書いたIDとパスワード

複数の口座の一覧、EAの購入サイトのアカウントなど

↓

書いてあったものを洗い出し、すべて変える

自動売買用のサーバーに置かれていることが多いものと、利用者が取る対応(一般的な対応づけ)

取引口座のログイン情報は、多くの場合、それだけで口座にログインして売買できる値です。サーバーが止まっていても、すでに取られた値はそのまま使えるので、パスワードを変えない限り危険は残ります。手順1でサーバー以外の端末からの変更を急ぐのはこのためです。

金融庁は、証券会社などのインターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引について、一般の注意として、ログイン時・取引時・出金時の多要素認証や通知サービスを有効にすること、パスワードを使い回さないことなどを呼びかけています(金融庁の注意喚起)。これは本件についての注意ではありませんが、取引口座を守る設定の参考になります。

VPSで自動売買をする人が見直すこと:公表された事実から

同社は原因を公表していないため、どう防ぐかはここでは書きません。本節は同社の対応を評価するものではありません。公表された事実のうち、「影響の可能性がある情報に、取引ツールに保存された取引口座のログイン情報が含まれていた」ことから、利用者が自分で見直せることに絞ります。

1

サーバーに保存するのは、取引ツールの動作に必要なものだけにする

自動売買のサーバーには、取引ツールが口座にログインするための情報をどうしても置くことになります。それ以外のもの(メールやネット銀行のパスワード、口座の一覧を書いたメモ)は置かないようにすると、サーバーが侵害されたときに変えるものが減ります。サーバーのブラウザにパスワードを保存しない、という設定も一つの方法です。

2

取引口座ごとに、出金と登録情報の変更を守る設定を入れておく

取引ツールのログイン情報は、サーバーに置く以上、守りきれない場合があります。そのため、口座の側で、出金や出金先の変更、登録メールアドレスの変更のときに追加の確認(多要素認証)を求める設定があれば入れておきます。どの操作に追加の確認がかかるかは証券会社・FX会社ごとに違うので、各社の案内で確かめてください。

3

ログインと取引の通知を、自分のスマホで受け取れるようにしておく

証券会社・FX会社がログインや約定、出金の通知を用意していれば、自分のスマホで受け取れるようにしておきます。自動売買ではサーバーの画面を毎日見ないことが多いので、身に覚えのない操作に早く気づく手段を、サーバーとは別に持っておくことが役に立ちます。

同じような「サーバーに保存した認証情報」の扱いは、レンタルサーバーの事案である ConoHa WINGの不正アクセス でも、サイト運営者向けに整理しています。両者は別の事案で、原因が同じだという意味ではありません。

出典(公開記録)

本記事の事実関係は以下の公開情報にもとづきます。公表されていない侵入の経路や手口は推測していません。

  • GMOインターネット株式会社「【重要】[お名前.com デスクトップクラウド]第三者による不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(2026年10月21日 4:00時点)」(2026年10月21日) — onamae.com
  • GMOインターネット株式会社「【重要】「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(第2報)」(2026年10月22日) — onamae.com
  • お名前.com「【緊急】[デスクトップクラウド] システムメンテナンス(2026/10/21更新)」(10月23日に確認) — onamae.com
  • お名前.com デスクトップクラウド「料金・スペック」(OSの記載。10月23日に確認) — onamae-desktop.com
  • お名前.com「お知らせ」一覧(10月23日に確認。第3報なし) — onamae.com
  • 金融庁「インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引にご注意ください」(一般の注意。本件についての発表ではない) — fsa.go.jp

更新履歴

2026-10-23:初版。GMOインターネットの10月21日の第1報(4:00時点)と10月22日の第2報、お知らせ一覧(10月23日に確認)にもとづく。同社は情報が分かりしだい知らせるとしているため、公表され次第更新します。

次に読む

よくある質問

Qお名前.com デスクトップクラウドの不正アクセスで、何が起きたのですか?
A

GMOインターネット株式会社の発表によれば、2026年10月20日、一部の利用者のサーバー環境に第三者による不正なプログラムが設置されていることを確認しました。影響の可能性があるサーバーは26,739件です。10月22日の第2報では、サーバー内に保存されていた取引口座のログイン情報などが第三者に取得され、不正に利用された可能性があることが分かったとしています。利用者からは、取引口座で第三者による不正な操作があったとの報告を受けています。

Q自分は対象ですか?
A

同社は、影響の可能性があるサーバーを26,739件とし、対象のサービスを「全プラン」としています。個別に連絡するかどうかは、10月23日時点の発表に書かれていません。このサービスで取引ツールを使っていた人は、自分が対象である前提で、同社が求める対応(パスワードの変更、取引履歴の確認、二段階認証の設定)を行ってください。

Qパスワードやクレジットカードの情報は大丈夫ですか?
A

同社は、利用者の決済情報(クレジットカード情報を含む)を本サービスのサーバー上で保持していないとしています。一方、影響の可能性がある情報には、取引ツールに保存された取引口座のログイン情報などを含む「サーバー内に保存されていた情報」が挙げられています。取引ツールと取引口座のパスワード、サーバー内に保存していた他のIDとパスワード、それと同じパスワードを使っている他のサービスは、すべて変えてください。

Q原因は何ですか?
A

10月23日時点で公表されていません。同社は、セキュリティ専門会社とともに侵入経路と影響範囲を調べているとしています。設置された不正なプログラムが何をするものだったのかも公表されていません。同社は、情報が分かりしだい随時知らせるとしています。

Qお名前.comやGMOインターネットを名乗るメールや電話が来たらどうすればいいですか?
A

同社は、本件に便乗したフィッシングメールや不審な連絡、不審なWebサイトに注意するよう呼びかけ、同社からパスワードやクレジットカード情報をメールや電話で聞くことはないとしています。パスワードやカード情報を求める連絡は偽物と考え、メールやSMSのリンクは使わず、ブックマークした公式サイトから確かめてください。

Q身に覚えのない取引があったら、どうすればいいですか?
A

同社は、身に覚えのない取引がある場合は取引先の事業者(証券会社・FX会社など)に連絡するよう求めています。連絡の前に、パスワードを変えてログオフを済ませ、取引履歴の画面を保存しておくと、説明がしやすくなります。補償の扱いは、10月23日時点で同社の発表に書かれておらず、取引先の事業者ごとに異なる可能性があるため、その事業者に確かめてください。被害が出ている場合は、都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口にも相談できます。