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運転免許証の情報が漏れたら:悪用を防ぐためにやること(信用情報の本人申告・再交付・相談先)

運転免許証の画像や番号が漏れたときに、なりすましの契約を防ぐためにできることを、警察庁・総務省・信用情報機関などの公式情報をもとに整理します。本人申告の費用と登録期間、信用情報の開示、再交付で変わること・変わらないこと、相談先まで。

公開日 2026-10-03 更新日 2026-10-03 最終確認 2026-10-03 26分で読める

対象:タイムズカー、カリテコ、らしんばんなどの事案で、運転免許証の画像や番号、本人確認書類の番号が漏れた(または漏れたおそれがある)と通知を受けた人。本記事は警察庁・総務省・信用情報機関などの公式情報にもとづく手引きで、悪用の手順は扱いません。

まず確認:漏れたのはどの情報か

同じ「免許証の情報が漏れた」でも、画像が含まれるかどうかで危険の大きさが変わります。漏えいした企業の通知や公式発表で、どの項目が対象かを確かめてください。

たとえばタイムズカーの事案では、運営会社の発表によると約660万件のアカウントの情報(氏名、住所、生年月日、電話番号、メールアドレス、運転免許情報など)が取得され、うち約160万件には運転免許証などの画像が含まれていました。画像が含まれない人も、運転免許情報(番号など)は対象です。

漏れた情報悪用され得る場面それだけではできないこと
免許証の画像(表・裏)書類の画像を送るだけで本人確認が済むサービスでの登録・申込ICチップの読み取りが必要な本人確認(カードの実物と暗証番号が要る)
免許証番号など文字の情報(画像なし)本人らしく見せる連絡、申込フォームへの入力書類の画像・ICチップ・原本の提示が必要な本人確認
氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレス漏えいした企業や公的機関を装うメール・SMS・電話それだけで口座開設やローン契約を完結させること

銀行口座の開設やクレジットカードの申込などで犯罪収益移転防止法が求める非対面の本人確認は、書類の画像、ICチップの読み取り、書類の原本や写しの送付などを組み合わせる方式です。番号などの文字情報だけで完結する方式は用意されていません。そのため、画像が含まれていない漏えいでは、危険の中心は「本人らしく見せる連絡」に移ります。

書類の画像を送る方式

漏れた画像が通用し得る。携帯電話のオンライン契約では2026年4月に、銀行口座などでは2027年4月に原則廃止の予定

窓口で原本を見せる方式

画像だけでは通用しにくいが、偽造された書類を使われるおそれは残る

ICチップを読み取る方式

カードの実物と暗証番号が必要。漏れた画像や番号だけでは通らない

本人確認の方式によって、漏れた画像が通用するかは違う。画像を送る方式は廃止に向かっているが、まだ使われている場面がある。

画像による本人確認は廃止に向かっているが、まだ終わっていない

総務省によると、携帯電話の契約では、オンライン(非対面)の本人確認で2026年4月1日から書類のICチップの読み取りが原則必須になり、書類の写真をアップロードする方式は廃止されました。店頭(対面)での変更は2027年4月以降です。

銀行口座の開設などに適用される犯罪収益移転防止法の施行規則も、警察庁が2025年6月に改正を公布し、非対面で書類の画像を送る方式や写しを送る方式を原則廃止します。施行は2027年4月の予定です。

一方で、法律で本人確認の方式が決められていない会員登録や年齢確認、シェアサービスの登録などでは、免許証の画像を受け付けるサービスが残っています。これが、画像の漏えいを年単位で警戒する理由です。

今日やること

1

漏えいした企業を名乗る連絡のリンクや指示に従わない

漏えいの直後には、その企業を装って「お詫びの返金手続き」「本人確認のため免許証を再提出してください」といった連絡が届くことがあります。氏名・電話番号・メールアドレスが漏れていれば、本物らしい連絡も作れます。

連絡に書かれたリンクや電話番号は使わず、自分で公式サイトや公式アプリを開いて確認してください。免許証の画像を再提出するよう求められても、その場では送らないことです(見分け方は フィッシングとは)。

2

信用情報機関3つに本人申告を登録する

本人申告は、免許証などの紛失・盗難・漏えいで名義を悪用されるおそれがあるときに、本人の申告で信用情報機関に登録してもらう制度です。登録すると、ローンやクレジットの審査で加盟会社がその情報を見て、慎重に審査できるようになります。

3つの機関は加盟している会社が異なるため、3つとも登録すると範囲が広がります。費用は下の表のとおりで、合計で2,200円程度(インターネット等で申し込む場合)です。

3

漏えいした企業の案内と、対象の項目を控えておく

企業からの通知メールや公式発表のページを保存し、自分の何が漏れたのか(画像か、番号か)、問い合わせ窓口はどこかを控えておきます。あとで身に覚えのない契約が見つかったときに、警察や契約先に説明する材料になります。

3機関
CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター
500〜1,000円
本人申告の手数料(ネット等・1機関あたり)
最長5年
本人申告の登録期間
6か月
申込情報が残る期間(照会日から)
機関本人申告(ネット等)本人申告(郵送)登録期間注意点
CIC1,000円1,000円(定額小為替)登録日から5年ネット申告は、クレジット会社等に届けてCICに登録されている電話番号からの受付番号取得が必要
JICC700円(スマホ申込)1,111円(コンビニで利用券)登録日から5年スマホ申込でも本人確認書類2点の撮影が必要
全国銀行個人信用情報センター500円2,403円(コンビニで利用券)5年を超えない期間ネット申告はマイナンバーカードが必要。預金口座の開設時には照会されない

(手数料は2026年10月3日に各機関の公式サイトで確認。変わることがあるので、申し込む前に出典のページを確認してください。)

本人申告は「審査を止める」ものではない

CICは、与信の判断は加盟会員が独自に行うもので、効力を保証するものではないとしています。全国銀行個人信用情報センターも、会員の判断を拘束せず、悪用の防止効果を保証するものではないと明記しています。

つまり本人申告は、審査する側に注意を促す仕組みです。漏れた情報で申込をされたときに、見落とされにくくするためのもので、だから次の「開示」で実際に何か作られていないかを確かめることと組み合わせます。

今週やること

1

自分の信用情報を開示して、身に覚えのない申込がないか見る

信用情報の開示では、クレジットやローンの契約だけでなく、申込のときに加盟会社が照会した記録(申込情報)も確認できます。CICでは申込情報は照会日から6か月間残ります。

申込情報には照会した会社の名前が載るので、申し込んだ覚えのない会社の名前がないかを見てください。漏えいの直後に1回、数か月後にもう1回見ると、申込情報が残る期間をまたいで確認できます。費用はインターネット等でCICが500円、JICCが700円(スマホ申込)、全国銀行個人信用情報センターが800円です。郵送はCICが1,500円、JICCが2,177円、全国銀行個人信用情報センターが2,403円です。

2

携帯電話の契約に心当たりのない連絡が来ていないか見る

スマートフォンの端末を分割払いで買う契約では、携帯電話会社がCICの信用情報を照会します(CICのよくある質問)。そのため、端末の分割払いを伴う不正な契約の申込は、CICの開示で申込情報として見えることがあります。SIMだけの契約など、信用情報を照会しない契約は開示では見えません。

携帯電話会社が、自分の名義の回線を誰でも一覧で照会できる共通の仕組みは、当サイトが確認した範囲では公表されていません。契約完了の案内や請求書、使った覚えのない番号からのSMSなど、心当たりのない連絡が届いたら、その会社の公式サイトに載っている窓口に問い合わせてください。

3

使わないサービスなら、自分のデータの消去を請求する

個人情報保護法は、漏えい等の報告対象となる事態が起きたときや、事業者がその個人データを利用する必要がなくなったときに、本人が利用停止や消去を請求できると定めています(第35条第5項)。退会済みの人や今後使う予定のない人は、漏えいした企業の問い合わせ窓口から、免許証の画像を含む自分のデータの消去を求められます。

何が保管されているかを知りたいときは、開示を請求できます(第33条)。法令で保存が求められる記録などは残る場合がありますが、何が残り、いつ消えるのかを回答として受け取るだけでも意味があります。手続きで困ったら、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤル(03-6457-9849)に相談できます。

免許証の再交付は効果があるか

「免許証を作り直せば漏れた情報は使えなくなる」と考える人は多いですが、変わる部分は限られます。

道路交通法第94条第2項は、免許証の亡失・滅失・汚損・破損などのときに再交付を申請できると定めています。道路交通法施行規則第21条は、これに加えて、免許証の写真を変更しようとするときや、公安委員会が相当と認めるときも再交付の理由として挙げています。漏えいを理由とする再交付について警察が案内しているページは、当サイトが確認した範囲では見つかりませんでした。受けられるかどうかと、その場合の扱いは、住所地の運転免許センターに確認してください。

再交付で変えられるもの

  • 免許証の写真(写真の変更は再交付の理由として認められている)
  • 12桁目の再交付記号(亡失・滅失を理由とする再交付の場合だけ)
  • 免許証のカードそのもの

再交付しても変わらないもの

  • 免許証番号の上11桁(警察庁の通達)
  • 氏名・生年月日・住所
  • すでに漏れた画像に写っている内容

警察庁の通達(2025年3月10日)によると、免許証番号は12桁で、公安委員会のコード、交付年、一連番号、チェック用の数字、再交付記号で構成されています。再交付しても上11桁は変わらず、12桁目の再交付記号が繰り上がるのは亡失または滅失を理由とする再交付の場合です。

2025年3月24日に始まったマイナ免許証(マイナンバーカードに免許の情報を記録したもの)に切り替えても、同じ通達で、免許情報記録の番号の上11桁は免許証の番号と同じとされています。切り替えは、すでに漏れた画像や番号を無効にするものではありません。

再交付には手数料(大阪府警の案内では2,600円)と、平日に運転免許センターなどへ行く手間がかかります。漏えいの直後に優先するのは、本人申告と信用情報の開示です。顔写真が漏れたことが気になる場合に、写真を変える手段として検討してください。

身に覚えのない契約や請求が見つかったら

状況ごとの連絡先
身に覚えのないカード・ローン・携帯電話の契約や請求
その契約先の会社の公式窓口(請求書やメールに書かれた番号ではなく、公式サイトで調べた番号)。開示報告書に載った会社の名前と連絡先も使える
名義を使われた・被害届を出したい
最寄りの警察署。緊急でない相談は警察相談専用電話 #9110(全国共通。かけた地域の警察本部などにつながる)
不審な請求や勧誘、契約トラブル
消費者ホットライン 188(近くの消費生活センターなどにつながる。相談は無料、通話料はかかる)
漏えいした企業の対応や開示・消去の請求で困った
個人情報保護委員会 個人情報保護法相談ダイヤル 03-6457-9849(平日9:30〜17:30)
漏えいした企業そのもの
企業が公表した専用窓口。届いた連絡のリンクではなく、公式サイトから番号を確認する

契約先に連絡するときは、漏えいの通知を受けていること、申し込んだ覚えがないことを伝え、契約の停止と、信用情報に登録された内容の扱いを確認します。警察に相談した記録や受理番号は、契約先とのやりとりでも求められることがあるので控えておきます。

貸付自粛制度は、漏えいへの対策として作られた制度ではない

日本貸金業協会と全国銀行個人信用情報センターには「貸付自粛制度」があります。浪費の習癖やギャンブル等依存症などを理由に、本人が自分を貸付の自粛対象として申告する制度で、情報はJICC・CIC・全国銀行個人信用情報センターに登録されます(手数料は無料、登録期間は5年を超えない期間)。

ただし、申告から3か月は撤回できず、登録中はあなた自身の新しい借入れやクレジットにも影響します。日本貸金業協会は、利用中のクレジットカードが使えなくなる場合があるとしています。名義の悪用を心配する場合に用意されているのは本人申告のほうなので、まず本人申告を使い、貸付自粛制度を使うかは影響を理解したうえで判断してください。

やらなくていいこと・効果が薄いこと

「漏れた個人情報を削除します」に応じない

国民生活センターは、同センターを名乗って「あなたの個人情報が漏れているので、削除してあげる」と持ちかける電話について注意を呼びかけ、同センターがそのような電話をすることはないとしています。話を続けると、さまざまな理由でお金を求められることがあります。

一度出回った情報を、お金を払って消してもらう方法はありません。公的機関を名乗る場合も、民間の業者を名乗る場合も、応じないでください。

  • 慌てて免許証を再交付する:番号の上11桁や氏名・生年月日は変わりません。先に本人申告と開示を済ませてください。
  • パスワードを変えれば免許証の漏えいも解決すると考える:パスワードの変更は、そのサービスへのログインを守るためのものです。漏れた免許証の情報には効きません(ただし同じパスワードを他でも使っているなら、使い回しは解消してください)。
  • 免許証の画像を「確認のため」に再送する:漏えいの後に免許証の再提出を求める連絡が来ても、公式アプリや公式サイトで本当に必要かを確かめるまで送らないでください。

これから:免許証の画像を預ける先を減らす

今回の漏えいへの対応とは別に、今後の漏えいで同じことが起きにくくする工夫もあります。

1

ICチップの読み取りやマイナンバーカードで本人確認できるサービスを選ぶ

本人確認の方法を選べるサービスでは、書類の画像を送る方式ではなく、ICチップの読み取りや、マイナンバーカードの公的個人認証(カードの電子証明書で本人であることを証明する仕組み)を選びます。この方式では、事業者に免許証の画像を預けずに済むか、預ける情報を減らせることがあります。

2

使わなくなったサービスは退会し、データの消去を求める

退会しただけでは、本人確認書類の画像が残っている場合があります。退会するときに、本人確認書類の画像を含めて消去されるかを確認し、必要なら消去を請求します。

3

画像を送るときは、必要な面と項目だけにする

サービスが求めていない裏面や、隠してよいとされている項目まで撮影しないようにします。JICCのように、提出する書類のマイナンバー(個人番号)やQRコードを隠して撮影するよう案内しているところもあります。

チェックリスト

時期やること費用・時間の目安
今日漏えいした企業を名乗る連絡のリンクを開かない。公式サイトで自分が対象か確かめる無料
今日CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターに本人申告を登録合計2,200円程度(ネット等)
今週3機関で自分の信用情報を開示し、申込情報に知らない会社がないか見る合計2,000円程度(ネット等)
今週使わないサービスなら、免許証の画像を含むデータの消去を請求無料
3〜6か月後もう一度、信用情報を開示する同上
今後1年心当たりのない請求書・督促・契約の案内が来ないか気をつける。来たら契約先と警察(#9110)へ―
今後1年本人確認の方法を選べるときは、ICチップの読み取りやマイナンバーカードを選ぶ―
5年後本人申告の登録期間が終わる。必要なら登録し直す各500〜1,000円程度

出典(公開情報)

本記事の制度・手数料・期間は、2026年10月3日に以下の公式情報で確認しました。

次に読む

よくある質問

Q運転免許証の画像が漏れると、何に使われる可能性がありますか?
A

書類の画像を送るだけで本人確認が済むサービスで、あなたの名義での登録や申込に使われる可能性があります。銀行口座の開設や携帯電話の契約では、画像を送る方式は廃止に向かっています(携帯電話のオンライン契約は2026年4月1日からICチップの読み取りが原則必須、犯罪収益移転防止法の対象取引は2027年4月の施行予定)。ただし施行前の取引や、法律で方式が決められていない会員登録・年齢確認などでは、画像がまだ通用する場面があります。

Q免許証番号だけが漏れた場合も対策は必要ですか?
A

画像が漏れた場合より危険は小さいですが、氏名・住所・生年月日と組み合わさると、本人らしく見える連絡や申込の材料になります。本人申告と信用情報の確認は、番号だけの漏えいでも行う価値があります。費用は1機関あたり数百円から1,000円程度です。

Q信用情報機関への本人申告とは何ですか?費用はいくらですか?
A

免許証などの紛失・盗難・漏えいで名義を悪用されるおそれがあるときに、本人の申告で信用情報機関に登録してもらう制度です。ローンやクレジットの審査で加盟会社がその情報を見て、慎重に審査できるようになります。インターネット等での手数料は、CICが1,000円、JICCがスマホ申込で700円、全国銀行個人信用情報センターが500円です(2026年10月確認)。登録期間はCICとJICCが5年、全国銀行個人信用情報センターが5年を超えない期間です。審査を止める効力はありません。

Q運転免許証を再交付すれば、漏れた情報は使えなくなりますか?
A

なりません。警察庁の通達では、再交付しても免許証番号の上11桁は変わらず、12桁目(再交付記号)が繰り上がるのは亡失・滅失を理由とする再交付の場合です。氏名・生年月日・住所も変わりません。写真を変更する再交付は道路交通法施行規則で認められていますが、漏えいを理由に何が変わるかは住所地の運転免許センターに確認してください。

Qマイナ免許証に切り替えれば安全になりますか?
A

切り替えても、すでに漏れた画像や番号が無効になるわけではありません。警察庁の通達では、マイナ免許証の免許情報記録の番号も上11桁は運転免許証の番号と同じです。今後、本人確認でICチップの読み取りを選べる場面が増えるという意味では役に立ちますが、漏えいへの直接の対策ではありません。

Q「漏れた個人情報を削除します」という業者や電話は信用できますか?
A

応じないでください。国民生活センターは、同センターを名乗って「個人情報が漏れているので削除してあげる」と持ちかける電話について注意を呼びかけており、同センターがそのような電話をすることはないとしています。一度出回った情報を有料で消す方法はなく、話を続けるとお金を求められることがあります。