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セイコーマートアプリの不正アクセス(約57万人):住所・生年月日などが見られた会員がやること

セイコーマートアプリへの不正アクセスで、会員572,022人分の氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレスなどが閲覧されました。運営会社の公式発表をもとに、漏れた項目と漏れていない項目、会員が今日やることを整理します。

公開日 2026-10-03 更新日 2026-10-03 最終確認 2026-10-03 16分で読める

対象:セイコーマートクラブ会員で、セイコーマートアプリに登録したことがある人(退会した人を含む可能性があります)と、会員アプリを運営している人。本記事は株式会社セイコーマートの公式発表にもとづく解説で、攻撃手順は扱いません。

会員が今日やること

1

同社を名乗るメール・SMS・電話のリンクや指示に従わない

流出したのは、姓名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレスがそろった情報です。これだけそろうと、宛名も住所も正しい、本物らしい連絡が作れます。

「お詫びのポイント付与」「会員情報の再登録」「ペコママネーの残高確認」といった名目の連絡が来ても、本文のリンクは開かず、必要なら自分で公式アプリを開くか店頭で確かめてください。SMSで届く偽の通知(スミッシング)や、電話で個人情報を聞き出す手口も同じ考え方で対処します(見分け方は フィッシングとは)。

2

PIN・パスワード・カード情報は誰にも伝えない

同社は、メールでパスワード、ペコマカードのPIN、クレジットカード情報、預金情報などを聞くことは絶対にないとしています。

相手が氏名や生年月日を正しく言えても、それは本物である証拠になりません。今回まさにその情報が閲覧されたからです。

3

生年月日を暗証番号や本人確認の答えに使っていないか見直す

生年月日は、カードの暗証番号や「秘密の質問」の答え、電話窓口での本人確認によく使われます。今回は生年月日と住所・電話番号が一緒に閲覧されました。

ペコマカードや銀行のカード、他のサービスの暗証番号に生年月日の数字を使っているなら、関係のない数字に変えておきます。電話窓口で合言葉や追加の確認を設定できるサービスなら、設定しておくと安心です。

4

同じパスワードを他のサービスで使っているなら分ける

同社はパスワード情報は漏えいしていないと発表しており、パスワード変更は呼びかけていません。マイページへのログイン自体も、10月3日時点では停止中です。

ただし、セイコーマートと同じパスワードを他のサービスでも使っているなら、この機会に分けておきます。棚卸しは パスワードマネージャー に任せるのが現実的です。

5

ペコママネーの残高に覚えのない減りがないか気にかける

同社は、現時点でペコママネーの不正な利用は確認されていないとしています。ペコママネーの利用・チャージ、ポイント付与、会員価格での購入は通常どおり使えます。

レシートなどで残高に覚えのない減りに気づいたら、お客様相談室(0120-89-8551、月〜土 9:00〜17:00)に連絡してください。電話番号は、届いた連絡に書かれたものではなく、公式サイトに載っているものを使います。

何が起きたのか(セイコーマートの発表より)

株式会社セイコーマートは、2026年9月29日に第一報と第二報、9月30日に第三報を公表しました。以下はすべて同社の発表にもとづきます。

  1. 2026年9月24日(木)22〜23時

    1件のアカウントで、クラブカードの退会処理が不正に行われた。他のアカウントでの不正な退会は確認されていない。
  2. 9月28日(月)17時過ぎ

    この件から、会員サーバーに不正にアクセスされた可能性があることが判明。
  3. 9月28日 20時

    当該サーバーへの接続を停止。新規入会、会員情報の変更、登録カードの変更、退会、マイページへのログインなどを止めた。
  4. 9月29日

    第一報(約57万アカウント)と第二報(購買履歴は漏えいしていないこと、公式通販・予約サイトのログイン停止)を公表。
  5. 9月30日

    第三報:572,022人分の情報が閲覧されたことを確認。個人情報保護法にもとづき行政当局へ報告した。
572,022人
情報が閲覧された会員(アプリ会員の49%)
漏えいなし
パスワード情報・購買履歴
保有なし
クレジットカード情報
約3時間
判明から接続停止まで(9月28日 17時過ぎ→20時)
閲覧された情報(セイコーマートの第一報・第三報より)
対象
セイコーマートアプリに登録したことがある会員のうち572,022人。アプリに登録していない人は対象外
閲覧された項目
姓名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、クラブカードへの入会年月日、退会年月日
漏えいしていないもの
パスワード情報、購買履歴。クレジットカード情報は保有していない
電子マネー
ペコママネーの不正な利用は、現時点で確認されていない
原因
手法は公表されていない。外部調査会社と調査中で、警察・関係機関と連携しているため詳細の開示は控えるとしている
停止中のサービス
アプリでの新規入会・登録カードの変更、マイページでの会員情報変更・退会、公式通販、ペコマーケット商品の申込受付サイト、商品予約サイトの会員ログイン(再開時期は改めて案内)
使えるサービス
ペコママネーの利用・チャージ、ポイント付与、会員価格での購入、クーポン・キャンペーン。新規入会と会員情報の変更は店頭で受け付け
問い合わせ
セイコーマート お客様相談室 0120-89-8551(月〜土 9:00〜17:00)

会員向けの補足

第二報によると、9月末で失効するポイントは1か月延長されます。ペコマーケットの商品申込は、店頭のマルチコピー機では受け付けています。商品予約サイトは、会員ログインをせずにゲストとして予約できます。

漏れた項目の組み合わせで何ができるか

一つひとつは珍しくない項目でも、そろうと使い道が変わります。とくに生年月日は、住所や電話番号と一緒に知られると、他社の本人確認を通りやすくする材料になります。

氏名+住所+電話番号+メールアドレス

↓

宛名の正しい詐欺メール・SMS・電話

→ リンクを開かない/公式アプリか店頭で確認

生年月日+住所+電話番号

↓

他社の電話窓口での本人確認や、生年月日の暗証番号

→ 暗証番号を変える/合言葉を設定する

入会年月日・退会年月日

↓

「会員歴」を知っているふりをした連絡

→ 会員歴を言い当てられても本物とは限らない

閲覧された項目の組み合わせと、それぞれに対応する会員の行動

発表で漏えいしていないとされたもの

  • パスワード情報
  • 購買履歴
  • クレジットカード情報(もともと保有していない)

閲覧されたもの(自分では変えにくい)

  • 姓名・性別・生年月日
  • 住所・電話番号(引っ越しや番号変更をしない限り)
  • メールアドレス(変えられるが手間がかかる)

読み方の注意:「不正利用は確認されていない」は「今後も安全」ではない

同社は現時点でペコママネーの不正利用は確認されていないとしています。これは今のところ見つかっていないという意味で、閲覧された情報が今後使われないことまでは意味しません。

住所や生年月日は時間がたっても変わらないため、数か月〜数年たってから詐欺の連絡に使われることもあります。この事件を名目にした連絡には、しばらく注意を続けてください。

退会年月日が項目に含まれており、対象は「アプリに登録したことがある会員」と書かれています。すでに退会した人の記録も対象になり得るため、今は使っていない人も上の手順を確認しておくと安心です。退会者のデータの扱いについては、タイムズカーの事案 で個人情報保護法の規定(利用停止・消去の請求)を整理しています。

会員アプリを運営している人へ

発表によると、今回の経路は「アプリのサーバーを経由して、会員情報を保有するサーバーへ」というものでした。具体的な手法は公表されていないため、ここでは同じ構成のサービス全般で見直せる点に絞ります。

1

アプリ用のサーバーが会員データベースから読める範囲を絞る

アプリの画面に必要なのは、通常はログインしている本人の情報だけです。アプリ用のサーバーが全会員の住所・生年月日を一度に読める権限を持っていないか確認します。

本人以外のレコードを返さない、一度に返す件数に上限を設ける、といった制限を、アプリ側とデータベース側の両方で設けます(考え方は 認証と認可の違い)。

2

会員の状態を変える操作の異常に気づける仕組みを持つ

今回の発覚のきっかけは、1件のアカウントで不正に退会処理が行われたことでした。退会、登録カードの変更、連絡先の変更のように、会員の状態を変える操作は件数が少ないため、普段と違う動きが目立ちます。

まずは、こうした操作の1時間あたりの件数を記録し、普段の数倍になったら担当者に通知する設定から始めます。上限を設けたうえで到達を通知する考え方は レート制限と濫用対策 にまとめています。

3

退会した会員の個人情報を残す期間を決める

法令や会計上の理由で残す必要がある項目と期間を整理し、それ以外は退会から一定期間で自動的に消す仕組みにします。手作業の削除は続きません。

同じ年に公表された国内の大型事案との比較は 2026年の大型情報漏えいの比較 にまとめています。

出典(公開記録)

本記事の事実関係は以下の公開情報にもとづきます。公表されていない侵入の手法や原因は推測しません。

  • 株式会社セイコーマート「『セイコーマートアプリ』への不正アクセスによる個人情報流出の可能性に関するお詫びとお知らせ」(第一報、2026年9月29日) — secoma.co.jp(PDF)
  • 同(第二報、2026年9月29日:購買履歴は漏えいしていないこと、通販・予約サイトの停止) — secoma.co.jp(PDF)
  • 同(第三報、2026年9月30日:572,022人分の閲覧の確認、行政当局への報告) — secoma.co.jp(PDF)
  • セコマ公式サイト「お知らせ」(第一報〜第三報の掲載ページ) — secoma.co.jp
  • INTERNET Watch「セイコーマート、不正アクセスで約57万アカウントの会員情報漏えいの可能性」(2026年9月29日) — internet.watch.impress.co.jp

更新履歴

2026-10-03:初版。セイコーマートの第一報・第二報(9月29日)と第三報(9月30日)にもとづく。同社は原因と再発防止策、停止中のサービスの再開時期を改めて知らせるとしており、公表されたら本記事を更新します。

次に読む

よくある質問

Qセイコーマートアプリの不正アクセスで何が漏れたのですか?
A

株式会社セイコーマートの2026年9月30日の発表(第三報)によれば、アプリに登録したことがある会員のうち572,022人分の情報が閲覧されたことが確認されました。対象の項目は、姓名、性別、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、クラブカードへの入会年月日、退会年月日です(9月29日の第一報)。

Q漏れていないものは何ですか?
A

同社の発表では、パスワード情報と購買履歴は漏えいしていません。クレジットカード情報はもともと保有していないとしています。電子マネーのペコママネーについては、現時点で不正な利用は確認されていないとしています。

Q自分は対象ですか?
A

第三報によれば、対象はセイコーマートアプリに登録したことがある会員のうち572,022人(アプリ会員の49%)です。アプリに登録していない人と、会員証(カードとアプリ)を持たずに公式通販だけに登録している人は対象外とされています。漏えい項目に退会年月日が含まれていることから、すでに退会した人の記録も対象になり得ます。個別の該当有無の確認方法は、10月3日時点の発表では示されていません。

Qパスワードは変えたほうがいいですか?
A

同社はパスワード情報は漏えいしていないと発表しており、パスワード変更は呼びかけていません。マイページへのログイン自体も停止中です。ただし、セイコーマートと同じパスワードを他のサービスでも使っているなら、この機会に使い回しをやめておくことを勧めます。

Qどんな詐欺に注意すればいいですか?
A

氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレスがそろっているため、同社を名乗る本物らしいメール、SMS、電話が考えられます。同社は、メールでパスワード、ペコマカードのPIN(暗証番号)、クレジットカード情報、預金情報などを聞くことは絶対にないとしています。連絡に書かれたリンクは開かず、確認は公式アプリ、店頭、またはお客様相談室(0120-89-8551、月〜土 9:00〜17:00)で行ってください。

Q原因は何ですか?
A

2026年10月3日時点で、不正アクセスの手法は公表されていません。同社は外部調査会社とともに経緯と影響範囲を調べており、警察や関係機関と連携していることから詳細の開示は控えるとしています。原因と再発防止策は、判明しだいホームページで知らせるとしています。